Archive of posts from yyyy-08-10
— [本] 『スター・ウォーズ オビ=ワン・ケノービの伝説』が面白いスターウォーズで誰が一番好きかと聞かれたら、ヨーダでもなく、ジャージャーでもなく(そんな奴いるのか?)、オビ=ワン・ケノービと答える私です。アレック・ギネスもいいし、ユアン・マクレガーもいい。挨拶はもちろん「Hello there!」だぜ!!
でも、スターウォーズはそれほど詳しくないんですね。映画を何度か見ただけ。小説は読んだことがなかったのでした。それで、はじめて読んだのがコレ。
EP5でダース・ベイダーに腕を切られたルークが、ベン・ケノービの部屋を訪ねるところから話が始まります。そこでルークは、オビ=ワンの書いた本を見つけます。EP6でルークが勇敢になっているのは、この本を読んで知恵をつけたから、という設定のようです。
以下、気になったところ。
- EP5でルークは腕と一緒にライトセイバーも失っている。EP6でルークが持っているライトセーバーは、オビ=ワンの本に載っていた「ライトセーバーの作り方」を参考にして作ったもの。
- クワイ=ガンの2番目の弟子ザナトス。
- コルサントにあるダイナーの経営者であるデクスター(オビ=ワンがカミーノの場所を聞く人)とオビ=ワンの出会いが描かれている。
- 「ライトセーバーは、見た者に大きな恐怖だけでなく、大きな希望も感じさせるのさ。どっちになるかは、その人物がジェダイを友人と思っているか、敵と思っているかによる」(by デクスター)
- クワイ=ガンがアナキンの母親にトーバル・レンズを届けるよう手配している。うまくいけば自由になれると言う描写がある。でも、何のために? 結果としてどうなったんだ?
- シャラド・ヘットはタスケンのジェダイ。つまり、アナキンと同郷。そして、アナキンのタスケン虐殺を知る一人。彼は、EP3とEP4の間にオビ=ワンと対決する。
- チャドラ=ファンの「トゥテクナルプ」というジェダイがいたようだが、ググっても出てこない。クローン戦争で撃墜される。
- オーウェンがオビ=ワンを嫌っているのは、アナキンのタスケン虐殺を知って、ジェダイは怖いものだと思っているから。
- ルークは子供の頃、ベン・ケノービに助けられている。
- オビ=ワンがダース・ベイダーにわざわざ斬られたことについては触れられていない。ルークとレイアを生きて逃がすため、としか書かれていない。
- ヨーダから「古代のシス卿が思考爆弾でジェダイの魂を捕らえようとした」ことを言われていたので、フォースとひとつになったオビ=ワンもシス卿には近づこうとしなかった(魂が消えたら困る)。ただ、EP6での「皇帝・ベイダー・ルーク」の3人のシーンには、オビ=ワンも側にいたらしい。
- それで、ベイダーが死んだときに会話した。
- オビ=ワンはずっと「アナキンを許す用意ができていなかった」。ルークがアナキンの善の心を信じ、ベイダーが死んだことで、初めてオビ=ワンはアナキンに自分の過ちを伝えることができた。「君は私の友だ」。
- そして、アナキンはフォースとひとつになった。
著者によると、オビ=ワンについてもっと読みたい人は、
- 『ジェダイ・アプレンティス』
- 『ジェダイ・クエスト』
- 『ラスト・オブ・ジェダイ』
のシリーズを読むといいそうだ。
— [本] 『NHKブックス別巻 思想地図 vol.3 特集・アーキテクチャ (NHKブックス 別巻)』アーキテクチャと思考の場所
宮台氏がふてぶてしい。ログだの前向性記憶障害だのくだりは茶番。まとまりのない話だなあ。人が多すぎるのかな。宇野氏と浅田氏が必要ないのかも。
- ハイエクの自制的秩序
- インターネットなら「切断」の契機が存在しないまま、アーキテクチャが進化し続ける
- ひろゆきは、共同体(馴れ合い)ではなく都市(猥雑な空間)にするには匿名性が必要と考えている
設計される意欲
本田由紀の「自己実現系ワーカホリック」
- 趣味性
- ゲーム性
- 奉仕性
- サークル・カルト性
厚い割に読むべきところはないが、面白い。
第8章「日本に自生するアーキテクチャをどう捉えるか?」が特に面白い。
生態系
進化、ミーム、自然淘汰、ニューラルネットワーク、創発など。
部分が相互作用することで全体が構成されている(全体は諸要素の性質に還元できない)というシステム論的構図を持つもの。そこでは、全体を認識しているのではなく、いつの間にか秩序が構成されている。
自立・分散・協調的。非中央集権的。
Googleの「機械情報」と「生命情報」
- Googleは単なる機械情報とページランクという生命情報を扱っている
- 文脈(生命情報)を含んでいないのではなく、むしろ構成していると考えられる
都市としての2ちゃんねる
- スレッドのフロー
- コピペ
- dat落ち
信頼社会と安心社会
流動性が高い社会では、まずは見知らぬ他人の信頼度を高く設定しておいて、後から細かく判断・修正するほうが効率的。これを個人の「社会的知性」スキルと呼ぶ(山岸俊男)。→信頼社会
一方、流動性が少ない時は「内輪ひいき」が合理的になる。空気を読むなどの「関係検知的知性」が進化する。個人としてのスキルではなく、集団レベルでの知性。→安心社会
前者がブログ。後者が2ちゃんねるやSNS。後者では場によってキャラの使い分けが必要になることもある。
初音ミク現象
初音ミクのような「主観的」なコンテンツでも活発なコラボレーションが生まれるのはなぜか(客観的なWikipediaやオープンソースはうまくいっている)。#オープンソースについての記述は素人っぽい。実にもったいない。
それは、ニコ動特有のインタフェース(疑似同期)によって、コンテンツの評価基準が「客観的」と呼べるほど共有されているから。
恋空の「リアル」
評価基準を共有するユーザーにとっては「リアル(ありそう)」。
これはニコ動と同じ「限定客観性」を有している。
物語が「透明」(柄谷)から虚構を通じる「半透明」(東)になった。
日常を日常的な言葉で写生しても「リアル」にならない。
内面がケータイの操作で描かれている。
ハイエク
複雑な社会においては、資源の配分は難しい。そこで、価格というパラメータがコーディネートしてきた。「個々の参加者たちが正しい行動をとることができるために知る必要のあること」が少なくて済む。偶然手に入れたこの「市場」システムに頼らざるを得ない。このことを「自生的秩序」と呼ぶ。
— [本] 『ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書 399)』素晴らしいの一言。これほど適確な内容はない。
- 暇人が作った情報をリア充が情報を換金化する。
- 高い支持を得ていたナンシー関は、ブログ書いてたらうまくいっていなかっただろう(雑誌だから成立していた)
- ネットはプロの物書きや企業にとって発言に自由がない。失うものがない人(ひろゆき)にとっては自由な発言の場。
- 消費者(バカ)の意見を集めても無駄
- ネットで流行るのは結局「テレビネタ」
- 雑誌はコピペできないからネットに影響なし
- 昔から日本人の娯楽に対する嗜好は変わっていない
- バカの意見は無視してOK。信念があれば貫くことが大事。
- ネットは「居酒屋」なので、おっさんが「プレゼンテーションを見てもらえませんか」はダメで、商品に詳しくはないけどノリがいいミニスカのキャンペーンガールが来たほうがいい。
- ウェブサイトは更新しまくればPVが増えるので稟議とか通してちゃだめ
- 企業は「ネットはあくまでも告知スペースであり、ネットユーザーの嗜好に合わせたB級なことをやる場である」と考えるべき
- 一般人は「ネットはただ単にとんでもなく便利なツールであり、暇つぶしの場である」と考えると幸せになれる
ネットでウケるネタ
- 話題にしたい部分があるもの、突っ込みどころがあるもの
- 身近であるもの(含む、B級感のあるもの)
- 非常に意見が鋭いもの
- テレビで一度紹介されているもの、テレビで人気があるもの、ヤフートピックスが選ぶもの
- モラルを問うもの
- 芸能人関係のもの
- エロ
- 美人
- 時事性があるもの
タイトルとは全然関係ないし、中身も薄っぺらい。
- リアル店舗でやっていることをネットショップでもやる。
- 身の丈にあったビジネスをする。
- クオリティとプライシングのバランス(チケット流通センターの例)
ゾンビをペットにする、ただそれだけのことが、こんなにも頭のおかしいことだとは思わなかった!おもしろい!
— [本] 『ポ-タ-教授『競争の戦略』入門 (ビジネスバイブル)』ポーター教授の『競争と戦略』の概要をあらわしたもの。
大人語でケムリに巻かれない程度の内容が詰まってて、大変重宝しそう。
このへんってのは、誰かの孫引き、ひ孫引き、ひひ孫引き……を、言葉を変え、言い方を変え、オッサンたちがしたり顔で言う領域なので、原典(とされる)ものを当たってると、「あーそれはポーターの言うホゲホゲですね?」とか言えて、便利デスよ。
内容デスよ。
- 「業界構造」重要
- 5フォース
- 新規参入業者
- 業界内の競争
- 代替品の脅威
- 買い手の交渉力
- 売り手の交渉力
- 3つの基本戦略(択一しる!)
- コストリーダーシップ戦略
- 差別化戦略
- 集中戦略
基本はこんだけ。あとはリストというか羅列というか。
必要なときに必要なだけチラ見すればいい感じ。
で、だ。
戦略の決定上でいちばん大切なのは「業界構造」と言ったけども、
業界構造にも成長曲線というのがあってだね、やがて「成熟期」にやってくる。
市場が成熟したと言い換えてもいい。この状況では、前段階の成長期とは異なり、
- 市場の競争力うp(混戦状態)
- 事業意識から利益意識への転換(やりたいこと→儲かること)
- 新規顧客の獲得困難(既存顧客の売り上げを上げるしかない)
- 顧客が賢くなっちゃった(暴利をむさぼるなんてできない)
- 頭ひとつ抜き出たいけど、なかなかどーもねえ、難しいっス
などが特徴的な現象として挙げられる。
この段階では、3つの基本戦略のうちのいずれかを選択する必要がある(撤退も考えてもよい)。本当の意味で戦略が重要となるのはこの段階。