Archive of posts from 2004-5

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[映画] 『極道恐怖大劇場 牛頭 [DVD]』

つげ義春みたい。正気なツッコミがひとり(主人公)とボケが多数(主人公以外)という新喜劇な構成。よくよく考えると、こんなに恐いことはない。ボケには理屈が通じないんだから。あと、田舎は恐い。同じ時間がずーーーっと流れているんだから。喫茶店の金と銀は、これからもずっとああだろうし、マサカズ旅館の2人だって、これからずっとああやって乳を搾っていくのだろう。これは恐い。ビューティフル・ドリーマーみたいだ。

それから、石橋蓮司がめちゃくちゃクールなので、絶対見ておけッ。

[映画] 『木更津キャッツアイ 日本シリーズ [DVD]』

期待が大きかった分、ちょっとガッカリ。あんま面白くなかった。TVシリーズのように、「CMという休憩」が必要な作品かもしんない。

なんだか酒井若菜がいちばん面白かった。

[本] 『XPエクストリーム・プログラミング実行計画』

bliki_ja:XpVelocityの訳が気に入らないので、改めて読み直してみた(俺のはKent Beckのサイン入りだZE!!)。この本にはXPのエッセンスがつまっているように思うのだが、随所に見られる小粋なジョークがずたずたにされ、どうにも魅力が半減しているような気がする。これだと印象ワルーなのも当然なんじゃねーの。まあ、昔の話ですから今言っても仕方ありませんが。

重要なのは、見積りよりも測定。XPが計画しないというのは間違いである。それから、bliki_ja:XpVelocityという感じか。

[本] 『成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語』

via d-march-ml

MLでやまざきさんもおっしゃってましたが、まさに”日本版『ザ・ゴール』”でした。
とかく胡散臭くなりがちなそこいらの起業本とは赴きが異なり、「起業から企業」に至るまでの過程において、そこに関係する人間関係にまで焦点をあてている点が高く評価できるように思いました。関係性にまつわるアンチパターンを提示しながら、そこからの解法を小説仕立てでぐいぐい読ませる、読ませる。途中、ダルーーな個所もありますが、まあそれは我慢して読みましょう。オススメです。

実践に役立つメソッドとしては、成長カーブに関してはこれまでの神田本でも取り上げられていたので、新鮮さはゼロ。でも大事なので、何度も出てくる。初めてのひとは、ここでマスターするもよし。

チームのステップアップの段階は、子育てと一緒、これはヘぇ×3。koosh ballは、聞いたことある。リッツカールトンのクレドカード、これも聞いたことある。

企業家、実務家、管理者、まとめ役の話、これは、へぇ×16。同じような話はいくつも聞いたことあるけど、心に残ったのはこれが初めてかも。

全てを通して読んだ後、前にいた会社を思い返してみた。完全に成熟期に入ったビジネスモデルの上に、どうにか新しいカーブを描こうと必死だったのかもしれないが、よくよく考えると役者が揃ってなかった。企業家もいなければ(なりぞこないはいた)、実務家もいない(というか陳腐なアイデアじゃあどうしようもない)、管理者はいたけど、まとめ役はいない(なにをどうするのか誰も分からん)。僕はそこにいきなり入れられて、ステップ1の受け入れ方をされず、アホな上司に振り回され、鬱になって、挙句、脱出。あー思い出したらゲロ吐きそう。

結論として、これは読んで損しないと思います。

[本] 『投資戦略の発想法』

ゴミ投資家本を読んでいる身としては、何も得るものがない。
足元を見ないで投資をしよーなんざアホなことを考えるひとが本当にいるのだろーか。
でも、ゴミ投資家本を読んでいないなら、役に立つことでしょう。

[本] 『GREEN(1) (講談社コミックスキス)』

やめた、やめた、もうやめたー、と思っていた大人買いを発動。たかだか四巻程度なので、大人買いと呼べないかもしれないが。

さてさて、のだめよりも前に書かれた作品だけあって、どうにも笑いが浅い。爆笑回数は、1巻に1回(よくて2回)といったところ。まあ、でも、ありかな。農家に目をつけたのは偉いと思うよ。

[映画] 『少林寺三十六房 [DVD]』

リュー・チャーフィー師父の声って、シャア・アズナブルなのか。

ええと、製作は私が生まれた1978年。時代を考慮すると、めちゃくちゃファンキーである。少林寺といえばジェット・リー師父を想起しがちだが、こっちのほうが数年早い。

話としては、やられる→くそー覚えてろ→修行修行修行→復讐→ウマー、という黄金のウォーターフォール展開。クンフーはこうでなくてはならないと思う。注目すべきは、その「修行」の過程。タイトルにもあるように、場面は少林寺の三十五房である。そこにがっつりと時間が割いてあり、心行くまで修行シーンを楽しめる。至福であるな。

おっと、タイトルは三十六房となっているが、なぜ一房増えているのか。それは、作品を見てからのお楽しみである。

難点を言えば、最後のボスである将軍。彼とは一切、拳を交えてなかったので、どれだけ強いか視聴者は知らねーんじゃねーかな。だから、いきなり最後になって闘われても困るんだよな。そりゃあ、少林寺で修行した者のほうが強いだろーよ、とか思うんだが。

ちなみに。師父のインタビューで、この主人公は実在し、三十六房も史実だということが分かった。うおーまじっすか。

[本] 『新・電子立国 別巻 (NHKスペシャル)』

ソフトウェアを使うのに(というかコンピュータを使うのに)お金を払わなきゃいけなかった時代を生きてきたひとたちは、成果物をビジネスに直結させ、今までの「元」を取ろうと考えるのも当然かもしれないな。

[映画] 『食神 [DVD] - チャウ・シンチー』

yomoyomoさんところで見かけたのをなんとなく覚えてて、試しに借りてみた。ぶっちゃけると、ミスター味っ子をバカにした仕上がり。面白い。単なるバカ料理映画じゃなく、笑いに深みがある。話の展開だって、だるだるな場面が一箇所たりとも無い。素晴らしい作品です。

ただ、カレン・モクのビフォー・アフターって、あんま変わってなくね?って思ってしまったんだが……どうか。

[本] 『伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)』

文章の書き方で有名なのは、『新版 考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則』である。ぼくが箇条書き好きなのも、これの影響だ。すべてはピラミッドに通じるんだ。いえーい。この本では、特定のメソッドを踏襲すれば誰でも論理的な文章が書ける、という。でも……本当にそうか? 読み手のことを「心の底から」想定することをしてねーんじゃねーか?

というわけで、それを補完する意味での山田ズーニーである。これはメソッドというよりも、心構えだ。メソッドはサンドラ本に比べて大したことはない。だけどそこには、熱い思いがある。もっと言うと、そこには生き様がある。人生というもの、いつ何時、誰の挑戦でも受けるようにならなければならない。100パーセント受けたものを120パーセントで返す、それが闘いだ。

文章は相手がいてなんぼ。そこに俺はプロレスを垣間見たね’決して、プロレスの本ではありません。’。

[映画] 『超酔拳 [DVD]』

リュー・チャーフィー師父の名前が出ているので借りてみたが、師の出番は少なめ。残念極まりない。ガチンコクンフー対決ものではなく、どっちかっちゅうとコメディタッチの作品。萎える。

メインの猿拳とオプションの酔拳(タイトルはこっちなのに!)を使い、酔った猿(=キチガイ)になった4人が4対1でボスをしとめるなんざ、卑怯というより無いじゃないか。うち1人は修行もせずに、絵を描いてただけなんだぞ。おかしな話である。

やられる→く、くそー→修行→やっつける→ウマー

この黄金律を乱してはならない。

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