[本] 『成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語

via d-march-ml

MLでやまざきさんもおっしゃってましたが、まさに”日本版『ザ・ゴール』”でした。
とかく胡散臭くなりがちなそこいらの起業本とは赴きが異なり、「起業から企業」に至るまでの過程において、そこに関係する人間関係にまで焦点をあてている点が高く評価できるように思いました。関係性にまつわるアンチパターンを提示しながら、そこからの解法を小説仕立てでぐいぐい読ませる、読ませる。途中、ダルーーな個所もありますが、まあそれは我慢して読みましょう。オススメです。

実践に役立つメソッドとしては、成長カーブに関してはこれまでの神田本でも取り上げられていたので、新鮮さはゼロ。でも大事なので、何度も出てくる。初めてのひとは、ここでマスターするもよし。

チームのステップアップの段階は、子育てと一緒、これはヘぇ×3。koosh ballは、聞いたことある。リッツカールトンのクレドカード、これも聞いたことある。

企業家、実務家、管理者、まとめ役の話、これは、へぇ×16。同じような話はいくつも聞いたことあるけど、心に残ったのはこれが初めてかも。

全てを通して読んだ後、前にいた会社を思い返してみた。完全に成熟期に入ったビジネスモデルの上に、どうにか新しいカーブを描こうと必死だったのかもしれないが、よくよく考えると役者が揃ってなかった。企業家もいなければ(なりぞこないはいた)、実務家もいない(というか陳腐なアイデアじゃあどうしようもない)、管理者はいたけど、まとめ役はいない(なにをどうするのか誰も分からん)。僕はそこにいきなり入れられて、ステップ1の受け入れ方をされず、アホな上司に振り回され、鬱になって、挙句、脱出。あー思い出したらゲロ吐きそう。

結論として、これは読んで損しないと思います。