Archive of posts from yyyy-11-06
— [映画] 『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実 [DVD]』ジャンルはドキュメンタリーだけど、わりと偏向的というか、扇動型なので、サラリと観るのがいいかもね。原因追求や犯人探しは真面目にやってない、というか、できないのでどうしたもんかね、やらないといけないと思うんだけど、って感じで終わる。
ただ、怪しいのは政府の規制緩和じゃねーのという描き方で始まる。冒頭でアイスランドの例を挙げてある。アメリカにおける規制緩和のはじまりは、81年のレーガン政権から。財務長官にメリルリンチ出身のドナルド・リーガンを登用。このあたりから金融業界と政府の関係が濃くなっていく。それまでは金融業界の年収は低かった(夜に副業をしないと家族を養えない人もいたくらい)。
証券会社出身の財務長官といえば、クリントン政権時代にゴールドマン・サックス出身のルービン。ブッシュ政権時代にヘンリー・ポールソンがいる。ちなみに、ルービンの後任のサマーズは、映画「フェイスブック」でハーバードの学長やってた人(双子を追い返す人ね)。Facbeook COOシェリル・サンドバーグの元上司でもある。
あとはFRBのグリーンスパン。ネオリベは全体的にやばい。これとロビーイングできる資金が結びついた結果が、金融危機。他にも御用経済学者や金融派生商品を開発した人たちも挙げられるが、そのへんは枝葉でしかない。
昔の数学者や物理学者は兵器を作ったものだが、今は金融商品というもっとひどい兵器を作っている、という味わい深い名言を誰かが言ってた。
— [本] 『消費税25%で世界一幸せな国デンマークの暮らし 角川SSC新書 (角川SSC新書 111)』将来的に消費税10%になるかもですが、25%のデンマークの世界はどんなもんかというお話。
基本的に高福祉だけど、自殺・孤独・離婚の率が比較的高いとか、それなりに問題はある模様。
興味深いのは、職種で給料が決まっていること。会社ではなく職種単位で労組がある。大学が無料なので、希望すればいつでもクラスチェンジができる。が、勉強は大変なので、努力する/しないで所得格差が生まれる。
— [本][株] 『黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株』サラっと読めて便利。ちょっとだけ参考にして保有銘柄を変更してみた。
バリュー投資に関しては、『新賢明なる投資家 上』『新賢明なる投資家 下』という名著があるらしいので、図書館に予約してみた(上下巻あわせると、ちょっと高いので)。
— [本] 『変えるのは営業だ ~さらば個人プレー やるぞ、組織営業』昨日の続き。ソフトブレーンの子会社の社長が著者。元博報堂。
普通の集団が「普通ではない」成績を上げる
とかなんとか、どこかで聞いたことあるようなフレーズがwww
ここでは、普通の人が成績を上げるように、人ではなく「プロセス」をマネジメントせよとある。それにはまず、適所適材の人事配置を行う。そしてプロセスをひたすら改善していく。
プロセスに組み込まれた人間は必然的に単能工になる。しかし、自ら考えるようになる。それには、適切な「評価」によってモチベーションが維持されなければならない。具体的な評価の内容については別途だそうな(そこkwsk!)。
まあ、つまりは
普通な人で成果を上げるために、普通じゃない人がめちゃくちゃ頑張ってプロセスを作らないといけないってことだ。
普通な人をただ集めるだけではダメで、普通な人を「うまく」集める必要がある、という感じですかね。
— [本] 『夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス) 』今までにない行間が魅力。一瞬、間隔に追いつけなくて、あれ?と思って、後からあーと分かる感じ。ちょっと見せといて後から補完。この距離感がほどよい。結局、三度読み返した。いい本。必読。強烈な批判よりも、淡々とした日常にこそリアルがあるよなー。広島は山口とだいたい方言が同じだから、思わず音読しちゃったよ。こりゃおおごとじゃね。