Archive of posts from yyyy-12-27
— [映画] 『恋はデジャ・ブ [DVD]』訳書に引用があったので観てみた。
ビル・マーレイが、2/2をエンドレスで繰り返してしまうというもの。
朝6時になるとすべてがリセットされるので(本人の記憶だけは残る)、
犯罪でもなんでもやりたい放題。
これから起きることがすべてわかるので、全能感にも満たされる。
でも、あることがきっかけで、人生に絶望する。
自分は閉じ込められている。どこにも逃げ出せない。
気持ちの持ち方次第で、同じ日がさまざまな様相を呈するのだ。
最高の毎日。退屈な毎日。絶望に満たされた毎日。
つまり、あなたはどういう生き方をしたいのか?という問いかけだ。
Wikipediaによると、町山さんがこれをニーチェの永劫回帰だと言っているそうな。
(Podcastでは内容を全部しゃべっているので、映画を見たあとに聞いたほうがいいかもね。)
設定上では、同じ毎日を数十年間続けるらしい。
量をこなせば質に転換するもので、ある種の真理にたどりつく。
それは、
- リタは利他なんだよ!!**
ってことなんだなあ。うまいことできてる。
— [映画] 『殺人の追憶 [DVD]』映画秘宝ゼロ年代ベスト1だった作品。
宇多丸師匠大絶賛のポン・ジュノ監督。
『ほえる犬は噛まない』のポン・ジュノ監督が、韓国で実際に起きた未解決連続殺人事件を基に映画化したサスペンス。1986年、ソウル近郊の農村で若い女性の惨殺死体が発見される。地元の刑事・パクとソウル市警のソ・テユンは、捜査に乗り出すのだが…。
未解決事件を題材にしているので、謎解き映画ではない。
その事件周辺にいる人間の「スイッチが入る瞬間」を丁寧に描いている作品。
最初と最後で人物のキャラが違う。これがいい。
ただ、現実的な作品にも関わらず、いかにもフィクション的な演出がチラホラ見られる。
残念といえば残念だけど、あとでふりかえってみると、それがポン・ジュノ作風なのかも。
ポン・ジュノ監督。パトレイバーの「廃棄物13号」っぽいって話題になってたやつ。
まあ怪物のフォルムは似ているけど、内容は違うからなあ。
ソウルの中心を南北に分けて流れる雄大な河・漢江(ハンガン)。休日で人の賑わう河岸に突然、正体不明の巨大怪物“グエムル”が現れ、人々を襲い始める。 さらに売店の店番をしていたカンドゥの目の前で、愛娘・ヒョンソがさらわれてしまう。カンドゥは父・ヒボン、弟・ナミル、妹・ナムジュと共に愛娘の救出に 向かう…。世界中を震撼させた恐怖と興奮と迫力のモンスターパニック・ムービー!
これはジャンル分けできないよ!! グエムルから娘を救うってのはこの作品の一側面でしかない。いろいろ混ざってる。「やらなくていいのに」っていうのがたくさんある。シリアスなシーンでギャグっぽく人を殺したり、クライマックスで悪ふざけをしたりする。
「HotFuzz」っぽいっていう感想があったけど、その通りかも。ギャグとシリアスが裏返ってるけど。”ボンクラ一家の大冒険”という意味では、クレしんっぽいところもあるのかも。
それはそうと、ペ・ドゥナのジャージ姿!!!!
— [映画] 『ダークナイト 特別版 [DVD]』ビギンズ見てなくても面白いよ!という人がいたけど、忠告に従わずにちゃんとビギンズ見ててよかった。ジョーカーはそれ単体で完結(完璧!)してるとはいえ、レイチェルとバットマンの関係なんてコレだけじゃ分からないでしょ。ゴードンとの関係も、フォックスとの関係も、説明なんかないからね。なんで銃を使わないのか、なんで人を殺さないのか、そういったものも分からなかったわけですよ。是非、ビギンズ見てから見てください。
で、テーマはキチガイと信用。今年は例年になくキチガイと遭遇することが多かったんだけど、キチガイに対しては法律をはじめとしたあらゆる力が無力だというのを学んだのでした。だからジョーカーはめちゃくちゃ怖い。マジメに対応するとバカを見る。そこに理性の「際」があるんだな。そこの描き方が見事としか言いようがない。確かに傑作といえる作品でしたよ。キャラチェンジが起きてこその「物語」ですよ。
#暗闇のシーンが多いので、家庭用TVで見ると画面が暗すぎて見にくい。