Archive of posts from yyyy-12-23

[映画] 『拝啓天皇陛下様 [DVD]』

これはいいもんだ。
寅さんがさらにボンクラになった感じ。
底抜けに純粋なんだ。鶏のシーンなんかはじわっとくるね。

周りの役者が全部いいんだよなあ。
長門裕之も藤山寛美も小金治師匠も西村晃も。

赤子は「せきし」と読むらしい。

[映画] 『続・拝啓天皇陛下様 [DVD]』

前作の並行世界。より創作的な感じになってるが、こちらもやはりボンクラ。

社会の底辺で生きていく話。脚本に山田洋次が入ってるからかなあ。それでも生きていくんだよ。泣ける。でも、いかにも創作的なんだよなあ。

あと、岩下志麻と南田洋子が美人すぎる。

[映画] 『小さな命が呼ぶとき [DVD]』

映画としての評価はよく分からないが、
これが実話だということだけで観るに値する作品。

単なるお涙頂戴ではなく、
決断と実行と説得にこそ人は動かされる。

[映画] 『バットマン ゴッサムナイト スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]』

アニマトリックス的なやつ。ビギンズとダークナイトの中間の位置づけらしい。アニメの善し悪しはよく分からないけど、見て損はない程度かなあ。めちゃくちゃおもしれーってわけではない。

[映画] 『テイキング・ライブス ディレクターズカット 特別版 [DVD]』

こないだ高田純二さんが絶賛してたので観てみたんだが、なんだかなあ。あんまり面白くなかった。作り手が描きたいところと、観客が見たいところが違う感じなんじゃねーかなあ。もっと、犯罪面の詳細とアンジェリーナ・ジョリーの内面(特にクライマックス後の)を描かないとダメなんじゃないかと思うね。

ジャック・バウアーも出てたりするけど、まあ、出てるって程度で。

[映画] 『座頭市 <北野武監督作品> [DVD]』

こないだTVでやってたやつ。

ああいうのが面白い時代があって、その時代に生きたひとたちがいるんだよなあ(俺は違うけど)という感じでした。最近、ビールのCMで昔のトレンディドラマを意識したよーなのがありますよね(ドラマ「ラストクリスマス」しかり)。ああいうのと同じ類。

ストーリー的には、最後にとどめを刺さなかったらもっと良い作品のように思いました。一定の闇は必要だし、それがあるから座頭市も生きていられるんだと思うんだけどなあ。根絶やしにしたらいかんですよ。

[映画] 『トゥームレイダー 2 プレミアム・エディション [DVD]』

CGがダメよね。素人目にも粗が目立つ。
肝心のアンジェリーナ・ジョリーも、なんだか老けてて全然萌えない。
ご都合主義な登場人物にも辟易。淡々と見終わりました。

[本] 組織というもの

休日にサイゼリアで読んだ。どちらもオススメ。というか、同時に読むといいんじゃないかな。どちらも企業における「階層構造」についてアレコレ語っている。

まず前提条件として、企業には

  1. 1人の人間ではできないことの実現
  2. (1)のサービスを継続して提供しつづけること

の2点が求められている。

特に(2)が大切で、継続したサービスの提供ということは即ち、どこかがルーティンワークをいつまーでもやってなきゃならんっつーことである。これをミクロなレベルで考えると、従業員は日々のルーティン業務をただひたすら処理していかねばならないっつーことになる。これはサラリーマンがまず最初に諦めなきゃならない点だわな。

で、通常のルーティンワークで処理できない「例外」が発生したときは、上司にその例外を throw する。上司が例外を処理できなければ、またさら上に throw する。その上が処理できなければまた throw して……と、この繰り返し。throw されっぱなしだと、上はたまったもんじゃないということは想像に難くないよね。つまり、効率よくこの例外を処理することこそが業務の「生産性の向上」というところにつながってくるわけ。できるだけ下の階層で例外を処理できたほうがベターだということは、まあ、明らかだよね。よく言う「ワークフローの改善」うんぬんという話は、例外の発生率を下げ(もしくは例外への対応力を上げ)、上に throw しないようにするということに他ならない。

みんなは「悪い」階層構造についてアレコレ言うけれど、「良い」階層構造というのを知っておるのかい? 階層構造って、業務を行うのに最適な組織構造なんだぞー。というのがまず最初の主張。

が、ローレンス・J・ピーターいう人が面白いことを言っている。「いたるところ無能だらけ」。

これはドラッカーも言っていることなんだが、階層構造組織においては、日々行う業務がクラス(階層)によって異なる(当然だな)。だが、ヒトはその違いにうまく適応できないことが往々にしてある。「うまくいってた」頃の仕事のやり方を、新しい階層においても行おうとしてしまうのだ。

ローレンス・J・ピーターはこの現象のからくりをこう解く。

有能レベルでウマー
↓
出世
↓
有能レベルでウマー
↓
出世
↓
無能レベルでマズー

つまり、人間には「有能レベル」と「無能レベル」があり、「有能レベル」で「できるヒト」には、「無能レベル」へ続く出世が待ち構えており、誰もその流れを止めることが出来ないというのだ。そしてケインズよろしく「最後にはみな無能レベル」状態になるというわけだー。わーわー。

この「事実」を踏まえた上で、サラリーマンは各々、対処策を考えなければならない。そもそも何もできないスーパー無能であれば、出世することもないから何も考えなくともよいが、そこそこ有能レベルなひとは、「どこまで有能でいられるか」を考える必要がある。ある意味、チキンレースだな。

早く崖っぷちまで出世して、そこで安泰、これ、最強。そのための「not 押し but 引きの法則」なんつーのもあるから、このへんは本を読んでおくれ。

視点を経営者レベルに持っていこう。従業員は出世が「無能レベル」へ続く道だとは知らず、「出世させろゴルァ」とうるさい。やつらの要求に従って、みんなを出世させていたら、それこそバカばっかになって、組織は崩壊しかねない。すぐに「悪い階層組織」の出来上がりである。

ここでは『組織戦略の考え方』における「マズローの欲求階層説の誤用」をしっかりと認識し、やつら中間層に「有能レベルのままでとどめておく」インセンティヴが必要になってくる(インセンティヴが「出世」や「賃金」ではないことは明らかだ)。