Archive of posts from 2003-11

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[本] ぼくらの資本論―貧乏は正しい!/橋本治

ぼくらの資本論 (小学館文庫 R は- 2-4 貧乏は正しい)』『貧乏は正しい!』というシリーズ本の一冊。「相続」についてあれこれ。今日の法というシステムにおいて、日本の「家」システムは(相続においては)完全に崩壊しているのだが、かつて「家」というものが存在していたこともあり、無いものをあるかのようにして扱う風潮がある。そもそも「家」とは何か……みたいな感じ。

[本] 思考論理学 考えるワシ/橋本治

Amazonに載ってねーなーと思ったら、復刊ドットコムに載ってる。げげ。

えーと、まず最初に「ハゲという題材について」というのが載っている。橋本治がハゲについてあーだこーだ言ってます。これが面白い。

以下、俺なりの要約(引用部分も引用に非ず)。

ハゲとは苦悩の象徴(もしくはリアルな症状)である。苦悩と現世とは両立しえないものだから(悩んでばかりいたら生活してらんねーから)、現世を捨てる「出家」という人為的なハゲなるものまで存在しているわけである。

このことはつまり、現世に苦悩(=ハゲ)は本当は存在しえないものということを意味する。故に、

ハゲは存在しても存在しない

ということが成り立っていると言える。

ハゲのひとにハゲネタを振れない(ハゲを無いものとして扱う)のは、実はそういうことなんだ、と(笑:バカだこのおっさん)。

そして何より重要なのは、それまで成立していた

出家=世捨て=人生の終わり

という公式が、平均寿命が延びた今日の日本においては、もはや成立しなくなっているという点である(まるでドラッカーの理論だッ!)。今ではもう、昔のようにハゲたら人生終わり、というわけにはいかない。ハゲは人生の終焉から、人生の半ばにシフトしてきている。ハゲていない時期が人生の第一部。そして、ハゲてからが人生の第二部なのだ。

言わば、ハゲは、人生の「通過儀礼」なのである。覚悟しろ!

ハゲてない人は第二部も考えておけ

と。

青春の曲がり角

これは最後の章。すんげー面白かった。図解だったので、文章で説明するのは難しいが、xyzzyの罫線モードを使って、なんとか説明するよ(俺的要約。引用に非ず)。

まず「成長」とは何なのか。普通はこうやって、上に伸びていくイメージを抱くだろう。

成長
↑
│
│
○

だけどいつかは青春の曲がり角にぶつかる。

←──────┐
青春の曲がり角│
│
○

曲がり角があったもんだから、
青春時代を振り返ったときに見えるものは
ユーミンという名の別物となっている。

←──────┐- - - - - →
青春の曲がり角│(ユーミン)
│
○

ここで「人間の幅」とは何なのか考えてみる。
それは、「いつ曲がり角を曲がるか」に依存する。
3歳で曲がるよりも、20歳で曲がったほうが幅があるってわけ。
人生は線ではなく、面で考えるのだ。

←──────┐3才
青春の曲がり角│
○
←──────┐20歳
青春の曲がり角│
│
│
│
│
○

角を曲がりきれなかったひとはどうなるのかというと、
現実の壁を越えてしまい、

妄想

↑
───────┼────
現 実 の 壁│
───────┼────
← - - - - - ┤
青春の曲がり角│
│
│
○

あっちの世界にいっちゃう。

あと説明しにくいんだが、青春の曲がり角をきちんと直角に曲がるのは難しく、そこには紆余曲折が作り出す「ブザマ曲線」と、それによって通過できなかった「経験はしていないがありうべきものと思われる青春の記憶」が出来上がり、そこに理想と現実のギャップが生まれるのだそーな。

───┬───────────┐(理想)
└─┐経験はしていないが│
│ありうべきものと │
└┐思われる青春   │
紆余曲折 └┐  の記憶     │
(ブザマ曲線)└─┐        │
└─┐    │
└──┘

いや、これは凄いよ。バカっぽいけど、実はすごい分かりやすいのかもしれない。興味のある方は、復刊ドットコムまで、どうぞ(って宣伝みたいだなあ)。

[本] 素人のように考え、玄人として実行する/金出武雄

素人のように考え、玄人として実行する: 問題解決のメタ技術』著者はカーネギーメロン大の教授とのこと。有名な方なんでしょうか。プロフィールには、人工知能、コンピュータビジョン、ロボット工学の世界的権威と書いてあります。恥ずかしながら、この本を手にするまで存じ上げませんでした。

[本] 『NANA―ナナ―9 (りぼんマスコットコミックス)』/矢沢あい

厚い割に、話があまり進まなかったなあ。なんか内輪だけでごたごたやり過ぎ。うざいっす。中学の部活かよ!? あーなんか、このままズルズルと最終回になっちまうんじゃねーかなァ。

巻末にNAOKIが主人公の話が載っているんだが、こうやって内輪から外れたところで恋愛うんたらやってる奴が、一番世渡りがうまいと思った。

[本] コンピュータの名著・古典100冊

コンピュータの名著・古典100冊結城さんが紹介なさっていたので購入してみました。電車の中で読みました。

古本屋:

[本] ドラッカー関連本

電車の中で読みました。事後報告。

[本] 悪の読書術/福田和也

悪の読書術 (講談社現代新書)』福田和也って、こんな物言いをする人だっけ? なんだか、歯に異物がめり込んだ感じの言い回し。大変、気持ち悪い。そもそもこの本が誰を対象に書かれているのかが曖昧なのがいけない。おそらくは大学生あたりの「本を読まない人たち」を相手にして書かれているのだろーが、それを語る文章自体は「福田和也がまたこんなことを言ってるよウゼー」と言っちゃう人たちを対象としている。周囲を気にしつつエクスキューズを入れながら、若者に何かを語っておるのです。このへんがまた、大変、気持ち悪い。
なんかに文句を言うよりも、

[映画] マトリックスレボリューションズ

観てきた。やはり負け組だった。いろいろ意味わかんねー。ツッコむ気も起こらない。勝手にしておくれ。つーか、セラフが活躍すればいいのに。あそこでスミスをぼっこぼことか。だったらまだ良かったのに。あと、愛愛愛愛うるせー。お前らが愛を語るなー!オタクが愛を語ると、こーも陳腐になるものなのかッ。空がビューティフル、ってバカじゃねーの?

第一、スミスがイイ!とか言ってるやつらの気が知れない。あんなの、スパルタンXのツカミ男じゃん。ツカミ男が最大の敵になってんじゃねーよクソが。

やっぱセラフだよなあ。セラフの視点から作ってくれ。ザイオンなんて壊れちまえばいいんだよ。どーでもいいよ。セラフアンドカンフー。ピース。

[本] 美人画報ワンダー/安野 モヨコ

美人画報 ワンダー』3冊目。そして完結編。毎度毎度、こうやって「あそこの○○はいい!」ってゆってるの、なんだか見てて羨ましい。女性はいいよな。アロマセラピーアソシエイツなんて初めて聞いたぞ。やっぱり伊勢丹ですか! こうやって良いものを紹介する男性ってのはいないよねー。誰かやれよと思います。

[映画] アマデウス ― ディレクターズカット スペシャル・エディション

アマデウス ― ディレクターズカット スペシャル・エディション [DVD]』一言で言えば「豪華」。これに尽きると思う。オペラのシーン、宮中のシーン、役者の演技、音楽、衣装、どれをとっても超超超一流で、言うことナシ(英語だというのはもう無視しよう)。まさに大作。素晴らしいっす。ただ、大作が故の功罪を持っていて、いくつか気になる点があった。

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