[映画] メガマインド

朝起きたらウォールに角谷さんから「観るといい」と書かれてあったのでPS3でダウンロードして視聴。400円。

悪役の側から「善悪の均衡と境界」を描くもの。境界というのは「善・悪・マジ・ネタ」の4象限に存在する(「ベタ」という言葉は抵抗があるので「マジ」がいい)。「善・悪」の境界よりも「マジ・ネタ」の境界のほうが重要な意味を持つ。

たとえば、「ヒーローは悪役を退治すべし!!」という言葉を「マジ」に受け取るのか、「とは言っても、ヒーローだって忙しいときはあるじゃんね」と「ネタ」に受け取るか、ということ。心のなかではマンネリや茶番と知りつつも、「マジ」に受け取り続けること(「でも、やるんだよ!」感)で、「善悪問わず」にボンクラ(=正義)となる一方、「ネタ」のダークサイドに転じてしまうと、「善悪問わず」に「不正義」となる。

この「境界」が歪む感じは、「ダークナイト」にも通じるところがある。他にもいわゆる「ヒーロー物」のパロディ満載。スーパーマン(宇宙から来た設定や空飛ぶシーン)やX-MEN(最初に入る学校の名前)を意識したところも多々あって、ピクサーにはできないドリームワークスらしい素晴らしい映画だった。最後にマイケルの「Who’s Bad?」で締めるのもにくい。

つまりは、「ネタ」であるよりも「マジ」のプレゼンテーションが重要ということですよ。