[本] 『1.21人に1人が当選! “20代、コネなし”が市議会議員になる方法』
去年のことだけど、同級生が地元の町長選に出馬したのだ。
それほど親しい仲ではなかったけど、共通の友人が何人かいるのと、
実家にもあいさつ回りに来たということで、ちらほら彼の情報は入ってきてた。
老人しかいない田舎町なので、選挙に来るのも老人ばかりで、
若い(といっても32歳)の彼が当選することはあり得ないと思われていたようだけど、
相手は現職にもかかわらず、かなりの接戦だったそうだ。
結果的には落選したものの、あれだけの得票数を稼げるというのは、
純粋にすごいなー、よく頑張ったなあー、と思う。
自分は、田舎暮らしが嫌で嫌で仕方なかったので東京に出てきた人間なので、
地元にはさっぱり愛着がないんだけど、次回も出馬するのであれば、何らかの形で応援できるといいなーと思っている。
で、彼は何をしたのだろう?
ここで興味があるのは、彼が何をしたのかということだ。
小さな田舎町とはいっても1.5万人くらいはいるみたいで、有権者数となると1万くらいなのかなあ。1万人と知り合いというのは稀だと思う(Facebookの上限は5,000人)ので、何らかの方法で接触を試みなければならないだろう。握手やあいさつ回りなどの接近戦と、ポスターや選挙カーや講演などの中距離戦の組み合わせが基本だろうか。組織票がどれだけ大事かがわかってくるなあ。
それから、おそらく公約を掲げる必要があるので、政策についても勉強しなきゃいけないだろう。でも、どうやって? 普通は町議会議員を経てから町長に出馬するらしいからそれなりに仕組みを理解してるらしいけど、素人はどうすればいいの?
とまあ、いろいろグダグダ考えてみたけど、実際の選挙戦を直に見ることはできなかったので、彼が何をしたのかよくわからない。でも、参考になりそうな書籍があったので、それを読んでみることにした。
ちなみに著者は、地震の募金サイトとしても活用されているJustGivingの設立者&理事らしい。
- 当選確率2倍未満。楽勝。
- 平均月収は30万円。最高額は横浜市の91万円。(ちなみに私の地元は19.5万!!)→ 生活できない人が多い(高齢者・会社の重役・女性議員が多いのはそのため)
- 議員にならないとできないことなのか自問自答する(NPOでよくね?)
- 準備期間は半年で十分
- 政治活動→選挙告示日→選挙活動(1週間程度)
- 政治活動:
- リサーチ(人口データ・過去の選挙など)
- 政策立案
- 政治団体や後援会の設立
- 事務所設立。適当でいい(きらびやかなのは国会議員だけ)。自宅でOK。記帳シートを用意して、訪問者にはお礼TELを。
- キャッチコピー・キャッチフレーズを考える
- 政治活動のコア
- 印刷物の配布(ビラ・チラシ・パンフ)
- 朝夕の駅立ち(同じ場所にいることで認知アップ)・スーパーでも可
- 講演会への勧誘(あいさつまわり)・紹介ベースで・チラシだけでも置いていく
- ミニ集会(5人程度の集まり)への参加
- インターネットでの活動(ブログなど)
- 名簿重要
- スタッフは必要
- 費用は供託金(30〜50万円)+100万円を目安に
- 選挙活動:
- チラシ・ブログなどは禁止
- ここから「投票してください」と言ってもいい
- 公職選挙法には「やってもいい」ことが列挙されているので、それ以外はやってはいけない
- 選挙はがきはOK
- 投票依頼のTELは1分
うむ。紹介や名簿といったあたりは、
政治活動は営業活動(見込客づくり)と似ている。
結局、認知度を高めることと接触回数を増やすことに尽きる。
悪い意味で「コミュ力」だけが重要な気もするので(政策立案とは直交するので)、
もうちょっとマニフェストベースになるといいなあ。