[本] 『ワンダーゾーン

ナポレオン・ヒルなどの自己啓発の翻訳者である田中孝顕氏の話が載っているというので読んでみた(その他にも自己啓発セミナーの参加レポートなどたくさん話が載っているのだが、文章が読みにくいのでスルーした)。

生まれてまもなく養子に出されたというエピソードから始まり、高校時代には焦燥感と不安感から東京中の催眠術師を回ったとか、270万円で「脳波フィードバック装置」を購入したとか、なかなか香ばしい話ばかりだが、そのなかでも印象に残った部分を抜粋。

  • きこ書房はエス・エス・アイの関連会社。池袋に直営の書店がある。
  • 読者が資料請求はがきを送ると、ノルマの厳しい営業部員から電話攻勢をかけられる。
  • 料金が高いほど中身が濃くなると錯覚する
  • サラリーマン時代に副業で月300万円の利益を上げていた(海外ブランド品の並行輸入)
  • 最初の事業が失敗したのが原因で、会社にヤクザが押しかけてきた。ヤクザが来るたびに心臓が高まるが、自分で作った自律訓練法のプログラムが役に立たなかった。
  • (アムウェイを指して)コミュニケーション・ビジネスは安易だと思いますね。あんなので金が儲かるわけがない。儲かる幻想をいだいているだけです。
  • ナポレオン・ヒルのユーザーは、会社員についで警察官や教師が多い。「割の合わない」職業のひとたちが心のバランスを取ろうとしているのではないか。
  • バブル崩壊後、自己啓発関連企業は軒並み倒産したが、エス・エス・アイは売上を伸ばしている。