[映画] 母なる証明
ポン・ジュノ監督。吉祥寺バウスシアターにて。
ウォンビン目当てのおばちゃんがたくさんいた。
でも、おばちゃん、これ全然スター映画じゃないよ!!
凄惨な殺人事件の容疑者として一人の青年が逮捕される。彼の母親は物静かな息子の無実を信じるが、それを証明することができない。警察も弁護士も頼ることができなくなった母親は、自ら真犯人探しに乗り出す。
基本は母親による謎解き。しかし拙い謎解き。いわゆる実家の母親のウザい感じ。
彼女のモチベーションは単なる母子レベルのものじゃない。
一度は諦めてしまった人生を、それでも生きることなんだ。
肝心の息子は知的障害。それをウォンビンが演じる。
ウォンビンいいよ、ウォンビン。
いまだに母親と一緒に寝るというような役。
だから他者と分かり合えない。母親であってもそうだ。
携帯パカパカのウォンビン(宇多丸師匠の発言より)は必見。
作品としては、謎解きとか母子関係とか、表層的なものは割とどーでもいい。
そういうキレイごとじゃない。いわゆる人間賛歌。他者のいない個人賛歌。エゴの肯定。
ラストはすごすぎて何とも形容しがたい。これは観るべし。