[本] 『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本

この薄さでこれほどの内容を表しているというのは本当にすごい。既存のプロジェクト本は猛省すべき。RPGのメタファを使おうという試みも素晴らしい。これはアイデアの勝利。ただ、肝心のメタファがパーティー(チームメンバ)にとどまっていて、それほど使われていないのは残念。

プロジェクト?

内容については上記のようにあまり文句はないんだけど、それは著者が想定するプロジェクト像の範囲内においてであり、私が思う「プロジェクト」だと、この内容では違和感がある。

どうもこの著者は、プロジェクトに自分らしさを見いだそうとしているんだよね。アーティスト的な感覚というか、アイデアを出してなんぼというか。プロジェクトという冠をつけるのであれば、スケジュールやお金の話がもっとあって然るべきと思うのだなー。

まあ定義は人それぞれなところがあるので(それはあまりよくないのだけど)、アーティストとしてパーティーと一緒にグレートなアイデアで最高の作品を作りたい!みたいな人にはすごくいい内容。自分が作りたいわけじゃないけどお客様が必要というものを期限までにリーズナブルに作りたい!みたいな「プロジェクト」は範囲外になってる。