[映画] 『かもめ食堂 [DVD]』
小林聡美がすごすぎる。小林聡美じゃないと、その演技によって別の意味がもたらされてしまうだろうよ。それくらい微妙な位置にある作品。はっきり言って、物語自体はクソつまんない。つーか、物語なんかない。ただただ淡々と人間の関係性が描かれているだけ。
見ず知らずの人を自宅に泊めておきながら、その人と離れるときには寂しいとは言わない。「その人にはその人の人生があるのだから」平気でそう言ってのける。人生の達観というか、諦観というか、一人でも寂しくないし(客がいなくても平気だし)、みんなといても(店が満席になっても)、私はわたし。ちょっとおかしな人でも、キチガイでも、オタクでも、平気。みんな一緒。そういうところだ。そこが見所なんだよ。北欧とかなんとかどうでもいいんだよ。