[本] 『ステルス・デザインの方法』
./Jでとりあげられていたので読んだ。文体が面白いなー。いちいちエクスキューズをはさむのが可愛いらしい。つーか、著者プロフィールが26歳時点(『物理数学の直感的方法』)で止まっているんだけど、普段は何をしてる人なんだ。
基本的な内容は、Webデザインの資料にもある通り、コーナー•リフレクターを排除セヨ(角丸にすれ!)に尽きる。では、なぜステルス性が高いと人間が心地よく感じるのか。それが本書で述べていることだ。
だいたいこんな感じ。
- 人間は海から生まれたじゃん!(それなんてイルカ?)
- イルカはエコーによって障害物を避けている
- だけど、いちいちエコー結果に反応してらんないので(間違いもあるしね)、錯覚を促すような、エコー代わりの不快感を感じている(はず!)
- エコーの波長と不快感は比例する(はず!)
- 波長が短いと不快感も少ないので、短い波長に合った「小さな目標物」を見ると閉塞感が少ない
- 「周期的な共鳴効果を持つもの」も同様の効果がある
- つまり、人間は波長選択をしているのですよ。
- ステルス性が高いと心地よいのですよ。
スタートからして「えーーーー!」なんだけど、それに輪をかけて想像に想像上の理論を重ねていくスタイルに脱帽。でも、それが全然、嫌な感じじゃない。むしろ、おもしろいよこの人って思っちゃう。それが魅力。文体が楽しいからかな。