[本] 『県庁の星』/桂望実

知事の思いつきで始まった「民間企業で一年間勤務」という研修。主人公である県庁職員が、派遣先のスーパーで民間と県庁での違いに悩みながらも、最後には成長していくってお話。設定は非常にイイんだけど、中身が希薄すぎ。

そもそもスーパーが経営不振っていうのがイケない。経営不振なんだったら問題だらけなわけで、「マニュアルがない」ってのも、「民間企業の常識」ではなく、大きな問題だと捕らえるべきだったんじゃねーの。文章作成がうまいんだったら、そのマニュアル作りからでも始めればよかったじゃん。

その過程で、マニュアルがなくても回ってるところ(たとえば魚の逆偽造のようなアイデア)に注目し、な、なんだってー!!(AA略)みたいな展開になり、その暗黙知をシェア→売上UP→リストラなくなる→ウマー→研修終了。ってのが理想。

なのに、よく分からん展開だったな。まったく意味不明。意味不明に詐欺にあったり。でも何もヘコたれてなかったり。詐欺にあったら動揺しまくりだろフツー。いみわかんね。何もかもが想像上でこねくりまわしただけみたいな印象。あーあと、Amazonのレビューにもあるが、誰がしゃべってるセリフなのかよく分からんかった。その都度、読み返すことになるのでかなりストレスだった。

まあ、映画になるということなので、読んでみるのもいいと思います。原作とはちょっと違った感じになるみたいですが。