[本] 『プログラマの「本懐」 ~アーキテクトという選択』
ロールとタスクって1対1じゃないんだよね。ここで言われるアーキテクトはロールであって、タスクじゃない。だから、何も新しいタスクが出てきたわけじゃないんだ。誰とはなしにやってきた雑多なタスク。そういうのを一手に引き受けてくれるのが(アプリケーション)アーキテクトと呼ばれるロールだ。
具体的には、案件に適した技術、フレームワークの選定、およびプロジェクトメンバの育成。前者は単独で必要なタスクだけど、後者のタスクとも強く結びついていると思う。メンバが中堅以上ならユルい制約を課すだけでOKだけど、新人ばかりだとある程度制約(フレームワーク、規約など)をかける必要がある。要はアプリケーション開発のなかでのバランスの取り方を考えていくのがここで言われるアーキテクトだと思うんだな。
『日経ソフトウェア』の連載だからか、かなり冗長で中身の薄い本だけど、次の言葉に惹かれたので、良い本だと認定。
ソフトウエア技術は、すべて「道具」「手段」であって目的ではありません。
しかし、ソフトウエアをそれだけのものと言ってしまうことは、ソフトウエアをあまりにも卑小化しすぎています。同時に、ソフトウエアは、世界を変えるとても大きな力を持ったものでもあります。
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最近、「手段に過ぎない」というクソみたいな言葉を聞くことが多いので、なんだか救われた感じがしました。「手段」としか思ってないひとには近づきたくないですねー。
20代のひとたちは読んで損はない本ではないでしょうか。
あ、あと、あちこちでblikiを紹介してたりします。
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