[本] 『経済学をめぐる巨匠たち (Kei BOOKS)』
経済学は理念から実践、そして科学になっていったとぼくは思っている。でもそれは漠然と思っているだけで、実際はどーだか知らない(ぼくは経済学部だが経済学科ではなかったのだ)。本書では小室直樹のあの痛快な文章でもって、経済学の歴史的なうねりが示されている。
で、分かったんだが、ぼくはあながち間違ってはいなかったようだ。つまり、古典派からケインズ経済学、そして後のケインジアンがそれぞれ理念、実践、科学に当たるとゆーわけだ。わはは。
本書でのポイントは3つ。
- 古典派、マルクス、ケインズという大きな流れ
- マックス・ヴェーバーと資本主義
- ヒックスからサムエルソンへの流れ(ケインズ経済学を数学的に証明)
- (ついでにいうなら森嶋通夫も)
あれこれ興味深いことが書いてあって、一言でまとめるなんてもったいないくらい面白い。
できるならこれを一読し、そこから色々な方向へと興味の対象を広げていくといいと思う。
経済学に関して言えば、山形さんの経済思想の歴史がピッタリビンゴジャストミートである。時間のない方は、ヒックス、サムエルソンときて、クルーグマンという感じかな?